物理系科目

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放射性同位元素 / 放射性医薬品

1. 放射性同位元素 A. 定義  a. 原子 b. 原子核 c. 同位元素  d. 放射性同位元素 ○インビトロ検査に使用されるRI 核種 半減期 崩壊方式 γ線エネルギー 主な製造法 3H 12y β― - 原子炉:6Li(n、α)3H 14C 5730y β― - 原子炉:14N(n、p)14C 125I 60d EC 28keV 原子炉:124Xe(n、γ)125Xe→125I ○インビボ診断用放射線医薬品に用いられる主な核種  (2015 31、2012 31 50) ・ポジトロン放出核種(PET用)  最大β+エネルギーが大きい → 分解能が低い 核種 ★半減期 崩壊様式 ★最大β+エネルギー 主な製造方法 11C 20m β+ 0.96 院内サイクロトロン14N(p,α)11C 13N 10m β+ 1.19 院内サイクロトロン16O(p,α)13N 15O 2m β+ 1.73 院内サイクロトロン15N(p,n)15O 18F 110m β+ 0.63 院内サイクロトロン18O(p,n)18F 22Na 2.6Y β+ 0.5   62Cu 10m β+ 2.93 ジェ...
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ドプラ法 / 超音波装置の構成 / ハーモニックイメージング

b. ドプラ法 (2013 25)   連続波ドプラ法 パルスドプラ カラーフローマッピング 送受信の素子 別々の素子 同一の素子 同一の素子 送受信の方法 一方的に連続的に送受信 一方的に間欠的に送受信 多方向に間欠的に送受信 位置情報 位置情報がない 位置情報がある 位置情報がある 適した検査 高速な流れの測定 低流速の測定 異常な流れの発見 Bモードとの同時表示 同時表示できない 同時表示できる 同時表示できる   ・ドプラ法の周波数 (2014 23)  θ:プローブと血流のなす角 (θ=90°でドプラ偏位周波数が0となり検出されない)     ビームに直交な流れは検出できない   C. 超音波診断装置 (2017 38、2016 39、2015 27) a. プローブ b. 圧電素子,圧電定数,圧電基本式 d. 音響レンズ  ★①音響レンズ :スネルの法則に従いビームを収束させる  生体と音響インピーダンスはほぼ等しく、音速は遅い物質(シリコンなど)を使用する(凸レンズになる) ★②音響整合層(マッチング層) :振動子と生体の音響インピーダンスの差による体表面での超音波反射を...
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超音波装置の基礎 / 画像形成

4. 超音波診断装置 A. 超音波の生体特性 a. 音速、波長、音響インピーダンス (2016 37 2015 27) ・特徴:被曝がなく非侵襲的なので繰り返し行える     リアルタイムに観測が可能     比較的小型・安価であり、移動も可能     ドプラ法で血流の評価が可能     断層面を自由に選択できる ・使用されている周波数 :3.5~5MHzが多く、用途に応じて1~20MHz程度を用いる   乳房:5~10MHz  体表:7.5~10MHz  腹部5~10MHz ・超音波の発生原理 :「圧電効果(ピエゾ効果)」を利用し、極性を切り替えて送受信を行う   → 「圧電物質に外力が加わることで、その表面に歪みが生じて表面に正負の電気が生じること」  振動子の近傍では平面波で、遠くでは球面波となる。   ・主な組織の物理特性 組織・臓器 音速 音響インピーダンスZ (Pa・s/m3) 空気 340 0.0004 水 1480 1.5 骨 4080 7.8   b. 伝搬特性 c. 反射、散乱 (2015 27) ・屈折 :音速の異なる媒質の境界で音波は屈折をする 音速のみに依存す...
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MRI の画質特性 / 造影剤 / 安全管理

G. MRI の画質特性 a. コントラスト (2017 26)  撮像法 特徴 高信号になるもの 低信号になるもの T1強調 画像 T1値が短いほど高信号となる 「脂肪」「高蛋白」 「メラニン」「常磁性体」 「(亜急性期出血)」 「(淡い石灰化)」 「水(脳脊髄液)」 「多くの病変部位」 T2強調 画像 T2値が長いほど高信号となる 「水(脳脊髄液)」 「多くの病変部位」 「超急性期出血」 「急性期出血」「慢性期出血」 「石灰化、骨皮質」「ガス」 「メラニン」 拡散強調 画像 高b値画像とADCマップの 組み合わせで脳梗塞の診断をする 「急性期脳梗塞」 「膿瘍」「脳炎、脳症」 「水(脳脊髄液)」「脂肪」 「T2強調画像で低信号のもの」   b. 空間分解能   c. 信号雑音比〈SN比〉 また、TRが長い、TEが短いとSN比は高くなる   d. ひずみ、均一性   e. 撮像時間、画質   H. MRI の造影剤   a. 種類、特性 ・Gd-DTPA、Gd-EOB-DTPA  :常磁性体(外部磁場と同じ方向に磁化される)を用いた造影剤 ・SPIO  :超常磁性酸化鉄コロイド(磁化率...
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DWI / MRS / 脂肪抑制

d. 拡散強調撮像法 (2013 24) ブラウン運動の強さを信号強度に反映 基本的に異物(悪いもの)は高信号   e. MR スペクトロスコピー〈MRS〉 (2015 26) 共鳴周波数の差から分子の種類や量を分析(スペクトル表示)する方法 均一性が重要でシミングが必須 高静磁場→化学シフトが大きい→周波数差が大きくなる→分解能が高くなる MRIで用いられる核腫と共鳴周波数 核腫 1H 13C 19F 23F 31P 共鳴周波数 42.58 10.71 40.10 11.26 17.24 水と脂肪の共鳴周波数の差は約3.5PPM(1.5Tの場合220〔Hz〕÷63.8〔MHz〕×10-6=3.4ppm) 水と脂肪の周波数差(1.5T):220Hz (静磁場強度に比例して大きくなる) 磁場の強度が大きいほどケミカルシフトは大きい   f. 機能的MRI〈fMRI〉   g. 最新技術   F. 抑制技術 a. 領域抑制   b. FLAIR c. 脂肪抑制 (2017 36、2015 記述、2014 22) 1.CHESS法 周波数差法 またはFat Sat法 周波数選択的脂肪抑制法:...
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MRI測定原理 / 画像形成 / MRA

3. MRI 装置<磁気共鳴画像診断装置> A. 核磁気モーメント a. 核磁気共鳴〈NMR〉 b. 磁気回転比、ラーモア周波数 ・歳差運動 (2014 22) 自転軸が時間の経過に従いその中心軸が傾き、先端が円を描くようになるような運動   歳差運動の共鳴周波数f=(γ・B0)/2π 、ω=γ・B0 γ:磁気回転比   B0:静磁場の強さ:磁束密度、コイルに流れる電流に比例して大きくなる   ・静磁場強度 静磁場強度が大きいと「SARが増加」「磁化率・化学アーチファクトが増加」「S/N比が増加」    「T1緩和時間が長くなる」「RF磁場不均一の影響の受けやすさが増加」 B. 磁気共鳴信号    a. RF パルス(2017 記述) b. FID〈自由誘導減衰〉 c. 縦緩和、横緩和   C. MRI の画像形成 a. スライス選択  ・スライス厚 (cm) = 送信バンド幅÷傾斜磁場強度 (2017 35、2013 29) ・スライス位置:RFの周波数によって決める ・撮像視野(FOV)(cm) = 受信バンド幅÷傾斜磁場強度   b. 周波数エンコード c. 位相エンコード d....
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X 線画像の形成と画質

F. X 線画像の形成と画質   a. 画像の拡大とひずみ   b. 散乱X 線の影響 c. コントラスト特性(2012 25) ○特性曲線の測定方法とその特徴 ・タイムスケール法 :タイマーにて露光量(t)を変化させる 表示タイマーと露光量のリアリティ(短時間領域)が問題で、線量モニタが必須    アナログ系では相反則不軌の影響を受けるため使用不可 ・距離法 :距離の逆二乗則を利用して露光量(I)を変化させる 広いダイナミックレンジを得るためには、数10メートルの距離が必要 距離制限のある装置への対応が問題で、放射口に金属フィルタを付加するなどで解決 ・ブートストラップ法 :アルミステップを、露光量を変化させて撮影する(例:1倍と2倍) 露光量範囲が不十分であったり、入出力特性取得のための作図が複雑である 散乱線X線の影響を受ける   d. 解像特性〈解像度、鮮鋭度〉 (2015 29、2013 26) ○MTF :横軸:空間周波数  縦軸:MTF値(1.0~0までの値)   1に近い程解像特性が良い   ○MTFの測定方法とその特徴 ・エッジ法 :ESFを取得→微分しLSFに変換→...
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線量の分類

4. 線量の分類 A. 物理量  a. 吸収線量、空気カーマ、その他 B. 防護量 a. 臓器平均吸収線量 b. 等価線量 c. 実効線量 ○防護量の単位と定義 (2017 19、2015 記述、201 15)  防護量:人体に対し定義される線量        実際には測定することができないため、コンピュータを用いて使用する 名称 単位 定義 線量当量 J・kg-1 =Sv =(ある点における吸収線量)×(線質係数) 放射線の種類、エネルギー入射方向を決定し、人体モデル(コンピュータファントム)に 照射する 等価線量 J・kg-1 =Sv ある組織・臓器にわたって平均し、線質について荷重した吸収線量 =Σ((ある組織・臓器の一点における吸収線量)×(放射線加重係数)) 各臓器の吸収線量を計算し、放射線加重係数を乗じて等価線量を計算する 実効線量 J・kg-1 =Sv =Σ((等価線量)×(組織加重係数)) 等価線量に組織加重係数を乗じて、すべての臓器について合算し、実効線量を算出する *個人固有の線量ではなく、職業被ばく、公衆被ばくのためで、ある状況の標準人の線量を示す *外部被ばくに...
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放射線の生物影響、リスク

3. 放射線の生物影響、リスク A. 影響の分類  a. 対象 b. 発現時期 c. 線量、線量率 (2016 記述、2014 12、2013 77、2012 13) 線量・線量率効果係数(DDREF) :LNTモデルの高線量域とのズレを修正するため、 低線量でのリスクを推定するために用いられる係数で、2とされる 同線量の高線量率の効果 = 同線量の低線量率 × 2   B. リスク評価(発がん) a. 確率的影響、確定的影響 ○確率的影響 (2016 22) ・がん  原爆被爆者で、発がんの増加が確認されている 白血病はLQモデル、他の固形がんはLモデルに適合  潜伏期:白血病では最小2年、ピークは6~7年      他の固形がんでは最小10年   ・遺伝的影響  原爆被爆者では有意な増加は認められていない   ・リスク 白血病は絶対リスク予測モデル(線量に比例)-年齢にかかわらず一定  他の固形がんは相対リスク予測モデル-高齢で高リスク 絶対リスク:単位線量当たりの発生数        →相加予測モデル 相対リスク:被ばく集団発生率÷コントロール集団発生率        →相乗予測...
Ⅱ.統計学

確率と確率分布 / 推定、検定 / 回帰分析

2. 確率と確率分布 A. 確率 a. 標本空間、事象 b. 確率、条件付き確率 (2015 60) ・順列 nPk=n(n-1) (n-2) (n-3)…(n-k+1) ・組合せ nCk=nPk÷k!   c. 離散型確率変数、連続型確率変数 d. 大数の法則、中心極限定理   B. 確率分布 a. 離散型確率分布、連続型確率分布  b. 自由度 c. 二項分布、ポアソン分布、正規分布、t分布、χ2 分布、F 分布 (2017 28、2013 63) ○離散型 :「二項分布」「ポアソン分布」 ○連続型 :「正規分布」「t分布」「F分布」「ラプラス分布」「χ2 分布」   d. 期待値、分散   ○確率密度関数 (2017 27)  連続確率変数の確率分布を規定する関数を確率密度関数 確率変数X が連続的な値をとる連続確率変数であるときに X がある範囲 をとる確率を P とした場合,その確率を与える以下の関数 f(x) を確率密度関数という。 ○確率質量関数(2017 27)  離散確率変数の確率分布を規定する関数を確率質量関数 確率変数X が離散的な値をとる離散確率変数であるときに...
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