b. ドプラ法 (2013 25)
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連続波ドプラ法 |
パルスドプラ |
カラーフローマッピング |
送受信の素子 |
別々の素子 |
同一の素子 |
同一の素子 |
送受信の方法 |
一方的に連続的に送受信 |
一方的に間欠的に送受信 |
多方向に間欠的に送受信 |
位置情報 |
位置情報がない |
位置情報がある |
位置情報がある |
適した検査 |
高速な流れの測定 |
低流速の測定 |
異常な流れの発見 |
Bモードとの同時表示 |
同時表示できない |
同時表示できる |
同時表示できる |
・ドプラ法の周波数 (2014 23)
θ:プローブと血流のなす角 (θ=90°でドプラ偏位周波数が0となり検出されない)
ビームに直交な流れは検出できない
C. 超音波診断装置 (2017 38、2016 39、2015 27)
a. プローブ b. 圧電素子,圧電定数,圧電基本式 d. 音響レンズ
★①音響レンズ
:スネルの法則に従いビームを収束させる
生体と音響インピーダンスはほぼ等しく、音速は遅い物質(シリコンなど)を使用する(凸レンズになる)
★②音響整合層(マッチング層)
:振動子と生体の音響インピーダンスの差による体表面での超音波反射を少なくし、送受信の効率をあげる
★③振動子
:電圧と音を相互変換する
0.1~1mmの微細な短冊状
材料はPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)
④バッキング材
:振動子後方に放射した音響エネルギーを速やかに消散し、振動を吸収することでパルス幅を短くする
・プローブ内部の配置
:体表→音響レンズ→第2整合層→第1整合層→振動子→バッキング材
c. ビームフォーミング
・電子フォーカス (2014 27)
凹面振動子で、遅延回路を使い、中心ほど遅くしてフォーカスをかける
D. アーチファクト
a. 種類、発生原因、低減法
E. 臨床応用
a. 超音波造影剤
b. ハーモニックイメージング (2013 記述)
○非線形信号映像法:高調波(Harmonic)成分を分離して映像化する手法
★ティッシュハーモニックイメージング
(Tissue harmonic
imaging:THI)
:基本波成分をフィルタなどで除去し、ハーモニック成分の中で最も強度のある2次高調波を使用する
ビームの中心部分を用いて映像化することになるため、細いビームによる画像ができる
サイドローブの影響が少ない画像が得られ、肋骨などのアーチファクトが軽減する
*フィルタ法
:高周波成分をハーモニックフィルタで抽出して気泡からの信号のみを選択的に映像化する
*フェイズ(パルス)インバージョン(PI)法(位相反転法)
:一方向に対して送受信を二回繰り返し、2回目で一回目の送信波に対して位相を180℃シフトさせる
二つの受信信号を加算すると、基本波成分は反転した位相で相殺され、高調波成分のみ抽出できる
動きに弱く、送信波とミスマッチが起きたりする
・コントラストハーモニックイメージング
(Contrast harmonic imaging:CHI)
:超音波造影剤からの散乱信号に含まれる高調波成分を検出し映像化する手法。造影剤は気泡を含有し、その気泡からは強い反射エコーが得られるので、信号を増強する効果がある。超音波によって気泡が破壊されるとさらに強い高調波が発生する。造影効果は気泡が通過可能な血管において見られる。
造影剤の特性
:「人体に無害」「十分な信号強度を得られる程度の音波の散乱を起こす」
「肺や毛細血管を容易に通過し、特定臓器に溜まっても安定する」
「血管内での寿命が超音波に十分な時間である」
・低音圧系造影剤の撮像方法(肝臓のみで使用)
c. 超音波エラストグラフィ
d. 集束超音波治療
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