医学系科目

Ⅰ.Ⅱ.基礎医学+放射線診断学

消化器 診断に必要な正常X 線解剖と正常像

消化器 診断に必要な正常X 線解剖と正常像 a. 食道、胃、小腸、大腸〈二重造影法等〉 ○食道 (2013 06) ・構成:25~30cmで頸部(入口~胸骨上縁)~胸部(~食道裂孔)~腹部(~胃)の3部位 ・生理的狭窄 :「咽頭との接合部」「気管の後ろ」「横隔膜」 内腔側から粘膜、筋層、外膜(重層扁平上皮、粘膜固有層、粘膜筋板、粘膜下層、固有筋層、外膜) ○胃(2016 26、2015 07)・小弯に沿って縦走するひだがある○小腸(2016 7 9、2015 7、2012 07) ・大部分の栄養素は小腸で吸収される・ファーター乳頭:主膵管と総胆管が合流した共通管が十二指腸下行部に開口している部分・ケルクリング皺襞:小腸の内壁を構成する輪状ひだ・バウヒン弁:回腸と盲腸の境界にある弁 b. 肝、胆道〈肝区域、肝内胆管、肝外胆管〉○肝 (重さ:1400g)・肝細胞:2500万個・区分:計8葉 (1+左3+右4) (2016 05)右葉と左葉の境界:カントリー線(中肝静脈) 右葉の区分け(前後):右肝静脈    左葉の区分け(内外):肝鎌状間膜・流入血管は肝動脈(栄養)と門脈(機能) (201...
Ⅰ.Ⅱ.基礎医学+放射線診断学

乳腺 診断に必要な正常X 線解剖と正常像 / 異常像の読影とその分析

乳腺 診断に必要な正常X 線解剖と正常像 a. 乳腺、乳管等(2016 04、2014 23、2013 24) 22% A=内側上方  7% B=内側下方   49% C=外側上方  12% D=外側下方   5% E=乳頭       5% 全体に及ぶもの  乳腺の量と乳がんの比率は比例 発生率:乳管>小葉 罹患率:40代後半がピーク 異常像の読影とその分析 ○マンモグラフィの悪性腫瘍の所見(2017 26、2015 40、2014 35、2013 37) ・辺縁 :悪性度:境界明瞭 < 微細分葉状、微細鋸歯状 < 境界不明瞭 < スピキュラ  ・濃度 :等濃度または高濃度 ・主な悪性所見 :境界不明瞭、スピキュラを有する高濃度腫瘤、微細線状、微細分岐状石灰化  *スピキュラ:周囲組織を巻き込むような線状構造物で悪性所見 *良性所見:「中心透亮性石灰化 」「粗大ポップコーン」「石灰乳(ティカップサイン)」 ○乳がん  非浸潤がん:乳管や腺葉にとどまっているもの20%  浸潤がん:乳管がん  パジェット病:1%未満  急性障害:食道炎、皮膚炎、骨髄抑制、肺炎  晩期性障害:肺線維症、脊...
Ⅰ.Ⅱ.基礎医学+放射線診断学

呼吸器、循環器 異常像の読影とその分析

異常像の読影とその分析肺癌 (2015 26、2012 24 57) ○病理組織型 (2013 25、2012 24) 治療のための組織型では小細胞癌と非小細胞癌にわけて考える  ・腺癌 :男性で50%、女性では70%    抹消型が多い、GGO陰影が特徴 ・扁平上皮癌 :30%   肺門部型が多い、空洞影が特徴 ・小細胞がん :15%   中枢型が多い ・大細胞癌 :抹消型が多い  *放射線感受性;小細胞がん>非小細胞がん A. 非小細胞肺癌  (2017 45、2016 46、2014 59) ・治療の第一選択は手術 ・予防照射領域:通常分割法では1.8〜2 Gy /40〜50 Gy ・GTV とそのマージン:60 Gy/30 回/6 週以上の線量   ・I-II 期:1 回1.2〜1.5 Gy の過分割照射や3 次元照射での線量増加 ・早期肺門癌:192Irの低線量率密封小線源を用いた腔内照射 a. 定位放射線照射(2012 57) ・末梢型Ⅰ期例 :原発巣のみへの45〜60 Gy/3〜10 回(48Gy/4回が多い)の短期高線量照射 腫瘍が縦隔に近接し,大線量が正常臓器に照射さ...
Ⅰ.Ⅱ.基礎医学+放射線診断学

呼吸器、循環器 診断に必要な正常X 線解剖と正常像

呼吸器、循環器 診断に必要な正常X 線解剖と正常像 a. 気管、気管支 (2016 08、2012 05) ・気管→「気管支」→「細気管支」→「終末気管支」→「呼吸細気管支」→「肺胞道」→肺胞  *気管:気管軟骨+平滑筋+結合組織によって外壁が覆われている b. 肺、肺門〈肺区域〉 (2017 02、2015 04、2014 06、2012 38)*肺葉の数:右:10枚(3+2+5)  左:9枚(4+5)*舌区:左上葉S4、S5*右主気管支にのみ中間気管支が存在する*左気管支の方が長く、右気管支の方が垂直*肺胞上皮細胞にはⅠ型とⅡ型がある*肺胞:総表面積 50~60m2で、平滑筋が存在する*横隔膜は下葉と中葉で接している*機能血管:肺動静脈  栄養血管:気管支動静脈○肺気量 (2015 16、2014 14 15、2013 16、2012 15)・1回換気量(TV):安静吸息位(静かに呼吸をしているとき)の1回の呼出量あるいは吸入量。正常500ml・予備吸気量(IRV):安静吸息位から吸い込める最大量・予備呼気量(ERV):安静呼息位から吐き出せる最大量・残気量(RV):最大量を吐き出...
Ⅰ.Ⅱ.基礎医学+放射線診断学

頭頸部 診断に必要な正常X 線解剖と正常像 / 異常像の読影とその分析

頭頸部 診断に必要な正常X 線解剖と正常像 a. 鼻腔、副鼻腔 ○副鼻腔 (2014 04)  前頭洞 + 篩骨洞 + 上顎洞 + 蝶形洞 b. 口腔 (2014 04)  舌 + 口腔底(舌と歯ぐきの間)+ 上下の歯肉(歯ぐき)+ 頬粘膜(頬の内側)+ 硬口蓋(口の天井) c. 咽頭〈傍咽頭間隙、咽頭後リンパ節〉 (2014 02 04、2012 04) ○上咽(鼻の奥でのどの上の方)○中咽頭(口をあけたときに見える場所) 上壁:軟口蓋側壁:口蓋扁桃(扁桃腺)前壁:舌根後壁:のどちんこのところ○下咽頭(食道の入り口)左右:梨状陥凹 (好発部位)喉頭のすぐ背中側:「輪状後部」d. 喉頭:咽頭の下、気管の上に位置するe. 眼窩○視覚器について (2014 03)・外眼筋 (2016 01) 名称 上直筋 下直筋 内側直筋 外側直筋 上斜筋 下斜筋 動作 上内側 下内側 内側 外側 下外側 上外側 ・眼の感覚神経 (2013 02)・眼窩の構成骨:「上顎骨」「前頭骨」「蝶形骨」「し骨」「涙骨」「口蓋骨」 (2012 02)・涙腺:眼の上外側に位置するf. 甲状腺 左葉、右葉、中葉からなり喉...
Ⅰ.Ⅱ.基礎医学+放射線診断学

神経 異常像の読影とその分析

異常像の読影とその分析 A. 脳腫瘍 ・石灰化がみられるもの (2014 33)  「胚細胞腫瘍」「膠芽腫」「髄膜腫」「上衣腫」「乏突起神経膠腫」「頭蓋咽頭腫」 *良性に多い(例外あり)  *膠芽腫:20%が石灰化、乏突起神経膠腫:80%が石灰化 a. 神経膠腫(グリオーマ) ・脳腫瘍の25%を占め、悪性度は以下のように分類 ・悪性度 グレード1:毛様細胞性星細胞腫           グレード2:びまん性星細胞腫、乏突起神経膠腫(80%が石灰化を呈する) グレード3:退形成性星細胞腫、退形成性乏突起神経膠腫    グレード4:膠芽腫 ・治療の主体は手術 浸潤が強いため、残存腫瘍の制御に放射線または化学療法を用いる 放射線感受性は低く、最近はIMRTも用いられる b. 髄膜腫 ・脳腫瘍の25%を占め、ほとんどは良性腫瘍で、女性の罹患率が2倍  放射線感受性は低く、局所制御のための術後照射、または手術高リスク群に対しての定位放射線照射  20%が石灰化を呈する c. 髄芽腫、胚腫 ○髄芽腫  比較的高感受性基本的に根治を目指して術後照射として全脳全脊椎照射を行う。 60%程度の治癒率 4...
Ⅰ.Ⅱ.基礎医学+放射線診断学

神経 診断に必要な正常X 線解剖と正常像

神経 診断に必要な正常X 線解剖と正常像 a. 頭蓋骨〈トルコ鞍、斜台、内耳道等〉 b. 脳と脳室、脳槽〈側脳室、第3 脳室、中脳水道、第四脳室、鞍上槽等〉 ○大脳半球の区分 ・前頭葉(2012 11)  運動に関する中枢、人格にかかわる領域 ・側頭葉 (2012 11)  聴覚中枢、感覚性言語中枢、嗅覚中枢、味覚中枢 ・頭頂葉 (2013 13) 体性感覚中枢、視覚性言語中枢、知覚中枢*体性感覚:皮膚感覚(触覚、圧覚、痛覚、温度覚、痒覚)深部感覚(関節覚(運動覚,位置覚)、振動覚、深部痛覚内臓感覚・後頭葉  (2015 13、2014 01、2013 12、2012 11) 視覚中枢・島 外側溝の深部、島を覆う各葉を弁蓋という・辺縁葉○脳幹(2015 02、2013 01、2012 11):中脳・橋・延髄をまとめた名称 ・中脳:対光反射(瞳孔反射)などの視覚反射、聴覚反射の中枢  黒質:随意運動における筋緊張の調整に働くパーキンソン病に関係する  赤質:小脳と脊髄を中継し、運動調節に働く  四丘体:小脳後面にある2対の隆起・橋:第4脳室の底をなす角膜反射、排尿、呼吸調整の中枢・延髄:...
対策ノート 

生物学的作用

A. 物理的過程 a. 電離  b. 励起 c. 線エネルギー付与〈LET〉[keV/µm] (2017 55、2016 58、2015 61、2014 61、2012 61) ・低LET放射線:「X・γ線」「β線」「電子線」「陽子線」         間接作用による1本鎖切断がメイン(70%程度) ・高LET放射線:「α線」「中性子線」「重イオン線」         直接作用による2本鎖切断がメイン ○RBE (2017 55、2015 63 68) 「ある効果を得るのに必要な基準放射線の吸収線量」 RBE=―――――――――――――――――――――――― 「同じ効果を得るのに必要な試験放射線の吸収線量」  「生物学的効果」「生物の種類」「線量率」「酸素濃度」「生理的条件」「増感剤」によってRBEは変化する ・基準放射線:放射線医学では250keVのX線        それ以外は60Coγ線 ・炭素線のRBE:2~5  陽子線のRBE:1~1.1 ○OER (2015 64、) 「無酸素下である効果を得るのに必要な線量」 OER=―――――――――――――――――――――――――― ...
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医学系 神経 診断に必要な正常X 線解剖と正常像

神経 診断に必要な正常X 線解剖と正常像 a. 頭蓋骨〈トルコ鞍、斜台、内耳道等〉 b. 脳と脳室、脳槽〈側脳室、第3 脳室、中脳水道、第四脳室、鞍上槽等〉 ○大脳半球の区分  ・前頭葉(2012 11)  運動に関する中枢、人格にかかわる領域 ・側頭葉 (2012 11)  聴覚中枢、感覚性言語中枢、 嗅覚中枢、味覚中枢 ・頭頂葉 (2013 13) 体性感覚中枢、視覚性言語中枢、知覚中枢 *体性感覚:皮膚感覚(触覚、圧覚、痛覚、温度覚、痒覚) 深部感覚(関節覚(運動覚,位置覚)、振動覚、深部痛覚 内臓感覚 ・後頭葉  (2015 13、2014 01、2013 12、2012 11)  視覚中枢 ・島  外側溝の深部、島を覆う各葉を弁蓋という ・辺縁葉 ○脳幹 :中脳・橋・延髄をまとめた名称 (2015 02、2013 01、2012 11) ・中脳:対光反射(瞳孔反射)などの視覚反射、聴覚反射の中枢     黒質:随意運動における筋緊張の調整に働く。パーキンソン病に関係する     赤質:小脳と脊髄を中継し、運動調節に働く。     四丘体:小脳後面にある2対の隆起 ・橋:第4脳...
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