呼吸器、循環器
診断に必要な正常X 線解剖と正常像
a.
気管、気管支 (2016 08、2012 05)
・気管→「気管支」→「細気管支」→「終末気管支」→「呼吸細気管支」→「肺胞道」→肺胞
*気管:気管軟骨+平滑筋+結合組織によって外壁が覆われている
b.
肺、肺門〈肺区域〉 (2017 02、2015 04、2014 06、2012 38)
*肺葉の数:右:10枚(3+2+5)
左:9枚(4+5)
*舌区:左上葉S4、S5
*右主気管支にのみ中間気管支が存在する
*左気管支の方が長く、右気管支の方が垂直
*肺胞上皮細胞にはⅠ型とⅡ型がある
*肺胞:総表面積 50~60m2で、平滑筋が存在する
*横隔膜は下葉と中葉で接している
*機能血管:肺動静脈 栄養血管:気管支動静脈
○肺気量 (2015 16、2014 14 15、2013 16、2012 15)
・1回換気量(TV):安静吸息位(静かに呼吸をしているとき)の1回の呼出量あるいは吸入量。正常500ml
・予備吸気量(IRV):安静吸息位から吸い込める最大量
・予備呼気量(ERV):安静呼息位から吐き出せる最大量
・残気量(RV):最大量を吐き出して、肺の中に残っている空気量 正常1500ml
・機能的残気量FRC=ERV+RV
・肺活量VC=TV+IRV+ERV 正常3000ml
・全肺気量TLC=TV+IRV+ERV+RV
・1秒率: 1秒量/努力肺活量×100%
・呼吸数:12~20回/分
○拘束性障害
肺活量の低下は、呼吸する肺の組織が減少したり、胸膜の病気などでみられる
①肺の弾力性の低下:肺線維症、じん肺、間質性肺炎など
②胸部の拡張の障害:古い胸膜炎
③呼吸運動の障害:筋肉、神経の病気
○閉塞性障害
1秒率の低下が主な症状
①気道閉塞:喘息、慢性気管支炎、びまん性細気管支炎
★②肺気腫:慢性閉塞性肺疾患(COPD)
c.
縦隔
○各縦隔の存在器官・好発疾患 (2017 03)
|
存在器官 |
上縦隔 |
「胸腺」「気管」「食道」「大動脈弓」「奇静脈」 |
★後縦隔 |
「食道」「奇静脈」「下行大動脈」「胸管」 |
前縦隔 |
「胸腺」 |
中縦隔 |
「気管支」「心臓」「肺動静脈」「上行大動脈」「上大静脈」 |
○横隔膜 (2015 05)
・大動脈裂孔
:第12胸椎の椎体前面にあり、下行大動脈や
動脈周囲交感神経叢(大内臓神経・小内臓神経など)、奇静脈、胸管などが通る。
・食道裂孔
:第10胸維の高さで大動脈裂孔の左前上方にあり、食道と、左右の迷走神経が通る。
・大静脈孔
:第8胸椎の高さで腱中心にあり、右寄りに位置する。下大静脈が通る
d.
心、大血管(2015 06)
・ウィリス大脳動脈輪 (2016 22、 2014 38)
構成:「内頚動脈」「前大脳動脈」「前交通動脈」「後大脳動脈」「後交通動脈」「(中大脳動脈)」「(脳底動脈)」
・心臓の前後関係 前←―――――――――――――――→後
「右心室」「右心房」「左心室」「左心房」
○脈拍等 (2017 08、2012 14 15)
・総頸動脈(2012 02)
= 内頸動脈(眼動脈 + 前大脳動脈 + 中大脳動脈 + 後交通動脈)+ 外頸動脈
・椎骨動脈(2012 02)
= 硬膜動脈+前後脊髄動脈 + 後下小脳動脈 + 脳底動脈 (後大脳動脈)
・奇静脈 (2012 06)
脊柱の右側を走行し上大静脈に合流。下大静脈の側副路となる
・冠動脈 (2012 06)
大動脈基底部(バリサルバ洞)から分岐している
・圧受容体(2014 13、2012 14)
頸動脈洞、大動脈弓、心房、心室では血圧、肺では呼吸による膨らみを検出している
・脈拍:抹消動静脈系での拍動
・脈圧:収縮期血圧と拡張期血圧の差 (平均:130/85mmHg)
・心臓周期:等容性収縮期 + 駆出期 + 等容性弛緩期 + 充満期
・平均血圧:拡張期血圧+脈圧÷3
・心拍出量:1分間に心臓から拍出される血液量
・一回心拍出量:前負荷と心収縮力が大きく後負荷が小さいほど増加する
・血液量:体重の8%
・心室壁の厚さ > 心房壁の厚さ
・心房中隔には卵円孔が存在するる
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