神経
診断に必要な正常X 線解剖と正常像
a. 頭蓋骨〈トルコ鞍、斜台、内耳道等〉
b. 脳と脳室、脳槽〈側脳室、第3 脳室、中脳水道、第四脳室、鞍上槽等〉
○大脳半球の区分
・前頭葉(2012 11)
運動に関する中枢、人格にかかわる領域
・側頭葉 (2012 11)
聴覚中枢、感覚性言語中枢、 嗅覚中枢、味覚中枢
・頭頂葉 (2013 13)
体性感覚中枢、視覚性言語中枢、知覚中枢
*体性感覚:皮膚感覚(触覚、圧覚、痛覚、温度覚、痒覚)
深部感覚(関節覚(運動覚,位置覚)、振動覚、深部痛覚
内臓感覚
・後頭葉 (2015 13、2014 01、2013 12、2012 11)
視覚中枢
・島
外側溝の深部、島を覆う各葉を弁蓋という
・辺縁葉
○脳幹
:中脳・橋・延髄をまとめた名称 (2015 02、2013 01、2012 11)
・中脳:対光反射(瞳孔反射)などの視覚反射、聴覚反射の中枢
黒質:随意運動における筋緊張の調整に働く。パーキンソン病に関係する
赤質:小脳と脊髄を中継し、運動調節に働く。
四丘体:小脳後面にある2対の隆起
・橋:第4脳室の底をなす。角膜反射、排尿の中枢、呼吸調整の中枢
・延髄:呼吸,循環,嘔吐,嚥下,唾液分泌,味覚,前庭反射,咽頭反射,がいそう反射,血管収縮拡張の中枢
*化学受容体 (2012 14): 延髄において二酸化炭素分圧を検出
○小脳
(2014 11、2013 01)
大脳・小脳連関により、運動の熟練や円滑化に関与する
平衡機能、随意運動の調整
○間脳
:視床と視床下部をまとめた名称 (2013 01)
・視床:間脳の上部を占め、第3脳室を形成する
嗅覚を除く感覚の中継点
・視床下部:視床および第3脳室の下にある部分で,下垂体,乳頭体,灰白隆起,漏斗,視交叉より構成される
恒常性維持の中枢(自律神経系および内分泌系の機能調節による)
食欲・生殖・情動などに密接に関係する
*脳室 (201701)
側脳室→モンロー腔→第三脳室→中脳水道→第四脳室→ルシュカ腔→マジャンディ腔→クモ膜下腔
c. 主要血管〈内頚動脈、椎骨動脈、脳底動脈、ウィリス輪、静脈洞等〉
d. 脊椎と脊髄
〈椎弓、椎間板、脊柱管、後縦靱帯、中心管、馬尾等〉
・椎体神経 (2015 01、2014 08)
頸神経 :8対 :頸椎7個
胸神経 :12対 :胸椎12個
腰神経 :5対 :腰椎5個
仙骨神経:5対 :仙骨1個(もともと5個)
尾骨神経:1対 :尾骨1個(もともと4~5個)
・脊髄(2016 02、2015 02)
神経細胞(白質)が神経核(灰白質)を包む
第1~2腰椎レベルで終わる
・視覚伝導路 (2015 03)
網膜⇒ 視神経乳頭⇒ 視神経⇒ 視交叉⇒ 視索⇒ 外側膝状体⇒ 視放線⇒ 後頭葉
○自律神経
(2017 09、2016 13、2015 12、2014 12、2013 14、2012 12)
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交感神経 |
副交感神経 |
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神経伝達物質 |
アセチルコリン ノルアドレナリン |
アセチルコリン |
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持続と興奮の伝達方法(神経節) |
中枢に近い |
器官に近い |
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持続と興奮の伝達方法(起始) |
胸腰髄 |
脳幹、仙髄 |
|||
瞳孔 |
拡大 |
縮小 |
|||
涙腺 |
分泌抑制 |
分泌促進 |
|||
血管(皮膚) |
血管(筋) |
血管収縮 |
血管拡張 |
血管拡張 |
血管収縮 |
皮膚 |
汗腺分泌 |
汗腺抑制 |
|||
心臓 |
運動促進 |
運動抑制 |
|||
気管支 |
拡張 |
収縮 |
|||
消化管 |
運動抑制 |
運動促進 |
|||
消化腺 |
分泌抑制 |
分泌促進 |
|||
泌尿器 |
尿分泌抑制 |
尿分泌促進 |
|||
排尿筋 |
拡張 |
収縮 |
|||
*交感神経:節前神経のほとんどが交感神経幹に入る
*分布:ほぼ同じ内臓諸器官に分布(2重支配)
*作用:拮抗作用(一方が器官の働きを促進すると、他方はそれを抑制するように働く)
*中枢:間脳、視床下部で調節される
○脳神経の種類と機能
(2014 02、2012 11(数字との対応)13)
番号・名称 |
頭蓋骨出入口 |
神経の出る場所 |
機能・性質 |
|
1.嗅神経 |
篩骨篩板 |
大脳 |
・嗅覚をつかさどる感覚神経 |
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2.視神経 |
視神経管 |
大脳 |
・視覚をつかさどる感覚神経 |
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3.動眼神経 |
上眼窩裂 |
中脳 |
・眼球運動(上直筋,下直筋,内側直筋,下斜筋) を支配する ・上眼瞼挙筋を支配する ・副交感神経作用 |
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4.滑車神経 |
上眼窩裂 |
中脳 |
上斜筋の運動を支配 |
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5.三叉神経 |
眼神経 |
上眼窩裂 |
橋 |
・最も太い脳神経 ・橋から出るとすぐ3つに分かれる ・涙の分泌 |
上顎神経 |
正円孔 |
橋 |
||
下顎神経 |
卵円孔 |
橋 |
||
6.外転神経 |
上眼窩裂 |
橋 |
・外側直筋の運動を支配 |
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7.顔面神経 ★ |
茎乳突孔 |
橋 |
・顔面の表情筋を支配する運動神経 ・知覚性線維と副交感性神経が含まれている。 ・副交感神経作用 ・内耳神経とともに内耳道に入る ・舌の前側の味覚を司どる |
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8.内耳神経 |
出入りしない |
橋 |
・顔面神経とともに内耳道に入る ・内耳道の底で前庭神経と蝸牛神経に分かれる 前庭神経:平衡覚をつかさどる 蝸牛神経:聴覚をつかさどる |
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9.舌咽神経 ★ |
頚静脈孔 |
延髄 |
・舌の後ろ1/3の味覚を支配する ・咽頭粘膜の知覚と、咽頭筋の運動をつかさどる ・唾液の分泌に関与 ・副交感神経作用 |
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10.迷走神経 |
頚静脈孔 |
延髄 |
・副交感神経作用 ・嚥下反射 ・分岐した反回神経は声帯を支配する |
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11.副神経 |
頚静脈孔 |
延髄 |
・胸鎖乳突筋と僧帽筋を支配する運動神経 |
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12.舌下神経 |
舌下神経管 |
延髄 |
・舌筋群の運動を支配する運動神経 |
覚えかた
「一休、にしん、散瞳(3どう)、かっしゃ(滑4)、3とみせかけて、無害(6外)、七面鳥(Ⅶ面鳥、初耳(8耳)、のどを吸引(9咽)、10名様迷走、いい服(11副)、いつしたか?(12舌下)」
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