異常像の読影とその分析
A. 脳腫瘍
・石灰化がみられるもの (2014 33)
「胚細胞腫瘍」「膠芽腫」「髄膜腫」「上衣腫」「乏突起神経膠腫」「頭蓋咽頭腫」
*良性に多い(例外あり)
*膠芽腫:20%が石灰化、乏突起神経膠腫:80%が石灰化
a.
神経膠腫(グリオーマ)
・脳腫瘍の25%を占め、悪性度は以下のように分類
・悪性度
グレード1:毛様細胞性星細胞腫
グレード2:びまん性星細胞腫、乏突起神経膠腫(80%が石灰化を呈する)
グレード3:退形成性星細胞腫、退形成性乏突起神経膠腫
グレード4:膠芽腫
・治療の主体は手術
浸潤が強いため、残存腫瘍の制御に放射線または化学療法を用いる
放射線感受性は低く、最近はIMRTも用いられる
b.
髄膜腫
・脳腫瘍の25%を占め、ほとんどは良性腫瘍で、女性の罹患率が2倍
放射線感受性は低く、局所制御のための術後照射、または手術高リスク群に対しての定位放射線照射
20%が石灰化を呈する
c. 髄芽腫、胚腫
○髄芽腫
比較的高感受性基本的に根治を目指して術後照射として全脳全脊椎照射を行う。
60%程度の治癒率
40%以上で髄液に播種する
3歳未満では有害事象を最小化するため、化学療法によって放射線治療の開始を3歳まで引き延ばす
d. 下垂体腫瘍、聴神経腫瘍など (2014 33)
○下垂体腫瘍
:脳腫瘍の15%を占め、基本的には良性腫瘍で、石灰化は稀
e. 上衣腫、胚腫等
○上衣腫
:小児に多く、テント上か下かで方針が変わる。手術がメイン。残存腫瘍に対しIMRTなどを行う。
○類上皮腫
:良性で胎生期の遺残物
B.
転移性脳腫瘍(2017 41)
脳腫瘍の15%を占める
a. 全脳照射:30Gy/10回、37.5Gy/15回
b. 定位放射線照射:
C. 脊髄腫瘍
a. 髄内腫瘍(神経膠腫(星細胞腫、上衣腫))
b. 硬膜内髄外腫瘍(神経鞘腫、髄膜腫、上衣腫)
○神経鞘腫(シュワン細胞腫) (2013 30)
悪性化することは少なく、転移も少ない
D. 外傷〈硬膜外血腫、脳挫傷等〉
E. 血管性病変
F. 奇形
G.
変性疾患
以下脊柱管狭窄症の原因となるもの (2013 36)
「椎間板ヘルニア: (L4/5, L5/S1) が最多」
「脊椎すべり(分離)症:若い人に多い、椎体が前後にずれる」
「後縦靭帯骨化症」
「変性側弯症:加齢などによって左右に10度以上曲がった状態、老人に多い」
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