5. RI 内用療法
A. 対象疾患〈使用核種〉
a. 甲状腺癌、アブレーション〈I-131〉
b.
甲状腺機能亢進症〈I-131〉 (2017 記述)
甲状腺機能亢進症:99%がびまん性甲状腺腫を伴うもの(バセドウ病)
自律性機能性甲状結節(プランマ―病)が1% → 非適応
○Na131I
・性質:γ線も出すのでイメージングも可能、有効半減期は約6日
・適応:バセドウ病(222MBq)、甲状腺がん(3.7GBq→3日間ほど治療室)、残存甲状腺破壊(アブレーション)
・前処置:ヨード制限2週間 (CTの造影剤なども) (2016 36)
・効果の発現と副作用:3~6週間
c. 骨転移の除痛〈Sr-89、α線放出核種〉
○89SrCl (2017 40、記述、2016 39 、2014 49)
転移性骨腫瘍の除痛効果(疼痛緩和治療)
効果発現まで1~2週間、持続時間は3~6ヶ月、反復投与は3ヵ月以上空ける、90%以上は尿排泄される。
*高カルシウム血症でないことを確認する
○塩化ラジウム Ra-223 (2017 40、記述)
対象:骨転移のある去勢抵抗性(ホルモン療法が効かない)前立腺がん
d. 悪性リンパ腫〈Y-90
標識抗体〉
○90Y抗CD20モノクローム抗体ゼバリン(2017記述、2013 49、2012 54)
放射性免疫療法
再発または難治性の「CD20陽性低悪性度」「濾胞性B細胞性非ホジキンリンパ腫」「マントル細胞リンパ腫」に対するマウスモノクローナルを放射標識したもの
事前にIn-111標識体で集積を確認する
B. 投与方法、投与量
a.
有効半減期、摂取率
b. 線量計算
c. 退室退出基準 (2017 33、83(工学)、記述、2016 35、2013 78(工学)50(医学) )
治療核種 |
投与量または残留放射能 [MBq] |
半減期 |
エネルギー [MeV] |
製造方法 |
89Sr |
200 投与量:60kgで120MBq |
50.5d |
1.5 純β核種 |
核分裂 |
131I *1 *2 |
500 投与量:60kgで120MBq |
8d |
0.6 |
核分裂 |
90Y |
1184 投与量:60kgで900MBq |
2.7d |
2.3純β核種 |
ジェネレータ |
223Ra |
12(一回当たり)、72(一治療当たり) |
11.4d |
|
アクチニウム系列 |
*1:患者体表面から1mの点における1cm線量当量率(μSv/h)は30μSv/h
*2:遠隔転移のない分化型甲状腺がんのアブレーションでは1110MBq
*患者ごとの積算線量計算に基づく退出基準:介護者 5mSv 被ばく係数:0.5
一般公衆 1mSv 被ばく係数:0.25
6. 品質保証
A. 放射性医薬品の取扱と管理 a.
放射化学的純度、標識率測定 b. 画像のピットフォール,アーチファクト
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