A. 脳血流シンチグラフィ
(2017 37、2015 44、2013 42、2012 43)
a. 使用薬剤〈I-123-IMP〉〈Tc-99m-ECD〉〈Tc-99m-HMPAO〉
|
123I-IMP |
99mTc-HMPAO |
99mTc-ECD |
131Xe *1 |
トレーサーの型 |
蓄積型 |
蓄積型 |
蓄積型 |
拡散性 |
解析方法 (絶対的定量法) |
Microsphere法 *2 ARG法 *2 |
Patlak |
Patlak |
内頚動脈注入法 吸入法 |
前処置 |
安眠、甲状腺ブロック |
安眠 |
安眠 |
安眠 |
血液脳分配係数 |
極めて高い |
低い |
中間 |
低い |
脳内での代謝 |
代謝(脂溶性のまま) |
早く水溶性に代謝 |
早く水溶性に代謝 |
無 |
*1:脳循環動態(rCBF)のみ測定可能
*2:採血が必要
・負荷試験:ダイアモックスによる予備能の評価
b. 主な対象疾患〔脳梗塞、一過性虚血発作(TIA)、認知症〈アルツハイマー病、レビ-小体病〉、てんかん〕
・アルツハイマー:頭頂葉から側頭葉深部、海馬領域の血流が低下する
・レビー小体病:後頭葉+頭頂葉の集積低下
c. 局所脳血流量
B. 脳受容体シンチグラフィ
(2017 37、2016 40、2014 47)
a. 使用薬剤 b.
主な対象疾患〈パーキンソン病、レビ-小体病認知症、てんかん、認知症〉
・〈I-123-FP-CIT(イオフルパン)〉
:ドーパミントランスポータシンチグラフィで、123I-β-CITの改良、名称はDATスキャン
線条体、尾状核の集積異常
レビー小体病:非対称の集積 パーキンソン病:尾状核に円状の集積
・〈I-123-IMZ〉:中枢性ベンゾジアゼピン受容体シンチグラフィ
〈てんかん〉の診断
C. 甲状腺シンチグラフィ
(2015 49、2014 48)
a. 使用薬剤〈I-123-ヨウ化ナトリウム〉〈Tc-99m-パーテクネテイト〉
b. 主な対象疾患〈バセドウ病、慢性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎、甲状腺腫瘍〉
c. 甲状腺摂取率 (2014 48)
・正常値: 123I:3hr:5-15%、24hr:10-40%
99mTc:20min:0.5~4%
・高接種率:35%~「バセドウ病」「プランマー法」
・低接種率:~7%「橋本病」「原発性甲状腺機能低下症」
・負荷試験 T3抑制試験:バセドウ病の治療効果判定(ホルモンのフィードバック制御の評価)
過塩素酸カリ放出試験:有機化障害の診断に用いる
・診断 分化型甲状腺がんのリンパ、骨転移、肺などへの転移検索:「Na123Iが適する」
亜急性甲状腺炎:「99mTcO4–では描出されない」
D. 副腎皮質、副腎髄質シンチグラフィ
(2016 31、2015 41)
a. 使用薬剤 b. 主な対象疾患
|
薬剤 |
集積機序 |
前処置 |
特徴 |
副腎髄質 |
131I-MIBG |
カテコールアミン産生細胞への摂取 |
・三環系抗うつ薬、コカイン、アンフェタミンの取込制限 ・7日間ヨウ素甲状腺ブロック (ルゴール液orKI粉末) |
静注後1-2日後に撮像 診断:「悪性褐色細胞腫」 「神経芽細胞腫」 「Sipple症候群」 |
副腎皮質 |
131I-アドステロール |
副腎皮質ホルモン前駆物質によるホルモン合成 |
・7日間ヨウ素甲状腺ブロック (ルゴール液orKI粉末) ・エタノールが含まれているので、希釈するかゆっくり投与する |
静注後6–7日後に撮像する 診断:「原発性アルドステロン(高集積) 」 「クッシング症候群(高集積) 」 負荷試験:デキサメサゾン抑制試験 (正常副腎集積が抑制、左右差が明瞭となる) |
コメント