X線高電圧装置

スポンサーリンク

d. X線高電圧装置  2015 21

三相装置  三相電源作動装置

a)6ピーク(整流器:6個)

リプル百分率:13.4%

6ピーク/周期

結線:1Δ2Y

 

b)26ピーク(整流器:12個)

リプル百分率:13.4%

6ピーク/周期

結線:1Δ2Y-Y直列

 

c)12ピーク(整流器:12個)

リプル百分率:3.4%

12ピーク/周期

結線:1Δ2Δ-Y直列

2次巻線をY-Δ直列に接続

 

・単相と3相の比較  

リプル百分率:相>3相   

軟線:相>3相  

X線出力:3相>

 

インバータ式高電圧装置
 (共振形と方形波形(非共振形
))

・インバータ式高電圧装置の分類

変圧器形:据置形(出力30~100kW)がある

電源設備からX線照射エネルギーを供給する

・エネルギー蓄積形

コンデンサエネルギー蓄積(胃部・胸部集団検診に用いる間接撮影用装置)

電池エネルギー蓄積:移動形(出力15kW程度)がある

 

・インバータ式高電圧装置の特徴

1,X線照射中に交流電力を直流電力に変換してから高周波交流電力に変換して、高電圧を得る

2,相電源でも3(12ピーク)装置と同等のX線出力をいリプル百分率で得られる

   軟線成分が少なく大出力X線が得られる。

3,電源位相に関係なくX線を発生・遮断できる

4,動作(インバータ)周波数が高く,管電圧のリブル百分率が小さい

5,周波数:数十50kHz、高いと高電圧ケーブルの浮遊容量による平滑化作用が大きくなり、

高電圧変圧器でのエネルギー損失が多くなり、管電圧のリプル百分率が小さくなる

6,短時間最大定格:電源容量で制限を受ける

電源インピーダンス:大  電源容量:

7,管電圧立下り時間:周波数が高く、管電流が小さいと高電圧ケーブルの平滑効果が大きくなり長くなる

8,電力変換効率:インバータ周波数が高いほど低下する

 

管電圧調整

高電圧変圧器入力電圧(1次側)を制御する

フィードバック制御により精度が向上している

共振形:共振回路に加えるインバータ周波数と回路固有の共振周波数の関係で調整

方形波形:チョッパ回路のオン/オフ時間の割合(パルス幅デューティ比)

または平均化フィルタからなる直流電圧可変回路(DCDコンバータ)で調整   

その他:インバータ回路の出力パルス幅位相シフト角で調整する

 

・撮影時間調整

インバータ回路を駆動する時間で調整する

撮影時間は電源周期の影響を受けない

 

管電流の制御

インバータ制御による高周波加熱方式を用いる

フィードバック制御を行うことがある

 

方形波形インバータ式装置の特徴

方形波形ではスイッチング時の電圧・電流の変化が直線

方形波形では電圧と電流がともに値をもつ期間が長い

負荷によってインバータ周波数は変わらず(周波数が固定)、リプル百分率が変わらない

ハードスイッチング:半導体素子での電力損失が大きい

 

共振形インバータ式装置の特徴

共振回路:共振用コイル・コンデンサ高電圧変圧器からなる

ソフトスイッチング:半導体素子での電力損失小さい

DC-DCコンバータが不要

共振形では電流が遅れて変化するため,電圧と電流がともに値をもつ期間が短い

負荷が高いほどインバータ周波数が高くなり(周波数が可変)、リプル百分率は小さくなる

スイッチング時の損失:方形波(非共振)インバータ>共振インバータ

 

*管電圧リプル率

「共振波形での管電流:大きい」

       

「インバータ周波数:高い」 

「高電圧ケーブル:長い

「方形波形での管電流:小さい

                 

「高電圧ケーブルの平滑効果:大きい(電源効率が悪い、損失が大きい)

     

「管電圧リプル率:小さい」 

 

コンデンサ式高電圧装置

・定義

:電気エネルギーを高電圧コンデンサに蓄え,その放電でX線管に1回の負荷を供給

コンデンサ容量2μF以下で,高電圧側でX線照射の開閉を制御

格子制御形(3)X線管と合わせて使用


・特徴

1,電源容量:小容量電源(家庭用単相100V)で使用でき,電源電圧の変動による影響が少ない

2,操作性:撮影条件の設定は管電圧(充電電圧)mAs(放電電荷量)のみである

3,再現性 良好影響する因子は充電電圧波尾切断電圧の精度のみ

4,構造:充電回路:グライナツヘル(倍電圧)回路,コッククロフト回路

5,保護抵抗:異常振動防止のために保護抵抗(25kΩ)をコンデンサに直列接続する

・特性

充電時間:電源インピーダンスが大きいほど長い

撮影時間:使用X線管の許容負荷が大きいほどX線管の内部抵抗は小さい

mAsX線量・線質

mAsの増加とともに管電圧が指数関数的に減少

  X線発生量も減少

  mAsX線出力は正比例しない

  mAsが増大するほど線質は軟らかくなる

 

・放電電荷量mAs[mC]C×(Vc-Vd

C:静電容量[μF]   Vc:充電電圧[kV]  Vd:波尾切断電圧[kV]

 

*暗電流

格子電極をすり抜けた熱電子ビームのこと。ターゲットに到達するとX線が発生する。

 

自己整流装置

交流高電圧を直流に変換することなくそのままX線管に印加する< /o:p>

 

コメント

error: Content is protected !!