H. 異所性胃粘膜シンチグラフィ
a. 使用薬剤〈Tc-99m-パーテクネテイト〉
b. 主な対象疾患〈メッケル憩室 → 局所集積〉
I. 唾液腺シンチグラフィ
(2017 38、2015 41)
a. 使用薬剤〈Tc-99m-パーテクネテイト〉
b. 主な対象疾患〈ワルチン腫瘍→ 過剰集積、シェーグレン症候群→ 欠損集積〉
*Tc-99m-パーテクネテイトの生理的集積:甲状腺、唾液腺、胃、赤血球、口、筋肉
・負荷:クエン酸、レモン
J. 腎シンチグラフィ
a. 腎動態〈Tc-99m-MAG3、Tc-99m-DTPA〉、腎静態〈Tc-99m-DMSA〉b. 使用薬剤
c. 主な対象疾患〈腎移植、水腎症、腎瘢痕〉 d. 分腎機能 e. ラシックス負荷試験
○腎動態シンチグラフィ (2013 48、2012 42)
・薬剤:「99mTc-DTPA」「99mTc-MAG3」
★99mTc-DTPA
:血漿および細胞外液に分布し、細胞内には取り込まない
24時間までにほぼ100%が糸球体から濾過される。糸球体濾過率(GFR)が算出できる
・99mTc-MAG3
:血漿タンパクとの結合が90%と高いため、糸球体濾過によって排泄されるのは2%
そのため、血漿クリアランス(血漿からの洗い出し)は、そのまま尿細管抽出のパラメータとなる
尿細管抽出率(TER)、有効腎血漿流量(ERPF)、(利尿負荷)レノグラムの算出ができる
・撮像法:後面像を連続的に撮像する。製剤によって求められるパラメータが違う
・前処置:検査前に排尿、検査前20分前に水300ml服用(水負荷)
・負荷薬剤:利尿剤(ラシックス、フロセミド):尿路系の狭窄通過障害評価
ACE阻害薬(カプトプリル):腎血管性高血圧の経過、鑑別
・解析方法:レノグラム(時間放射能曲線)
K. 骨シンチグラフィ
(2017 35、2016 32、2014 46、2012 47)
a. 使用薬剤〈Tc-99m-HMDP、Tc-99m-MDP〉
b. 主な対象疾患〔骨転移、骨髄炎、骨折〈疲労骨折〉〕
・集積機序
薬剤は病巣部における骨の反応過程を反映
薬剤は血流を介して移動し、細胞外液腔を通過して骨結晶の表面に至り、イオン交換によってハイドロキシアパタイトのカルシウムへのホスホン酸塩に化学的吸着する
★撮像時間:静注3時間後20分間 (2015 43)
・撮像法:前面と後面の二方向を撮像し、必要に応じSpot撮像する
mergedSPECT:全身を5分割し、SPECTを全身像とる
MIP処理を行う。
・前処置:血中クリアランスを早めるために静注後水分を摂取させ、検査開始前に排尿させる
★診断 びまん性骨転移:体幹骨に異常に集積し、両腎の集積が低い
溶骨性転移:反応性変化があると集積するが、無ければしない
骨転移性悪性腫瘍(原発が甲状腺がんと腎細胞がん):集積欠損
原発性悪性骨腫瘍:高集積(脊索腫と骨髄腫を除く)
原発性良性骨腫瘍:低集積(類骨骨腫、繊維性骨異形成を除く)
小児:長管骨の骨幹端への集積が多い
骨折:集積増加が見られる
L. ガリウムシンチグラフィ
(2015 41)
a. 使用薬剤〈Ga-67-クエン酸ガリウム〉
b. ★主な対象疾患
〈悪性リンパ腫、甲状腺未分化癌、サルコイドーシス、膿瘍、カリニ肺炎、間質性肺炎、間質性腎炎〉
M. タリウム腫瘍シンチグラフィ
a. 使用薬剤〈Tl-201-塩化タリウム〉
b. 主な対象疾患〈脳腫瘍、甲状腺腫瘍、肺腫瘍、軟部腫瘍〉
コメント