D. 密封小線源
a. β線源、γ線源、(α線源)
b. エネルギー(半価層)、放射能、半減期
○小線源に用いられる核種
(2017 57、2016 55、2015 42、2014 42、2013 47、2012 47)
核種 | ★半減期 | 線量率 | 装置期間 | ★使用法 | ★平均エネルギー(MeV) | ★形 |
192Ir | 74.0日 | 高・低 | 一時 | 組織内、表面、腔内 | 0.38 | シード |
137Cs | 30.1年 | 低 | 一時 | 組織内、表面、腔内 | 0.66 | 針・管 |
60Co | 5.27年 | 高 | 一時 | 腔内 | 1.25 | 針・管 |
198Au | 2.69日 | 低 | 永久 | 組織内 | 0.41 | グレイン |
125I | 59.4日 | 低 | 永久 | 組織内 | 0.027 | シード |
・252Cf中性子線原
・90Sr(-90Y) 線源
:90Yからのβ線(2.28MeV)を用いた翼状片(良性疾患)の治療に用いられる
*線源の比放射能 (2016 55)
○小線源の出力測定
基準距離(1m)の空気カーマ率で測定
・照射線量率定数
:線源から1mの距離における放射能あたりの照射線量率値
・空気カーマ率定数
:線源から1mの距離における放射能あたりのカーマ率値
・低線量率の出力測定
:ウェル型線量計
線源位置による影響、エネルギー依存性を標準線源との比で校正する
・高線量率の出力測定
:サンドイッチ法(測定距離、リーク、線量勾配、散乱線)
○線原配置法
(2017 53)
・クインビ法(メモリアル法)
:等強度の線源を使用し等間隔に配置する
簡単だが線量ムラができ中心部分が高線量になる
・The Paterson-Parker System(マンチェスター法)
:強度の異なる線源を使用し, 線量分布が均一になるよう配置を工夫する
ただし,強度の異なる線源をいくつも所有しなければならない
・パリ法
:192Irに適している
線源は同一強度で直線的に平行に等間隔に刺入する
○密封小線源の線量計算方法 (AAPM,TG-43)
(2016 記述、2013 記述)
特定点での照射線量率を空気カーマ強度に置き換える方法
*材質の違いによる線源強度の補正はするが、組織不均質の補正はできない
・任意の位置r、θにおける単位時間当たりの吸収線量率D
D=S×A×g(r)×F(r,θ)×G(r,θ)/G(r0,θ0)
・S「空気カーマ強度[cGy・cm2・h-1]」
:線源自体の強度
・A「線量率定数[cm-2]」
:空気内における影響から、組織内における影響に変換する定数
・g(r)「放射状線量関数」
:θ=θ0(=90°)の線量率と、幾何学的係数により、以下の式で定義される
$$g(r)=\frac { D(r,θ0) }{ D(r0,θ0) } ×\frac { G(r0,θ0) }{ G(r,θ0) } $$
密封小線源の種類によって異なるため、計画装置にあらかじめ種類別に準備されている
・F(r,θ)「非等方性関数」
:密封小線源の形状に起因する角度ごとの非等方性を考慮するために定めた関数
$$F(r,θ)=\frac { D(r,θ) }{ D(r0,θ0) } ×\frac { GL(r0,θ0) }{ GL(r,θ) } $$
密封小線源の種類によって異なるため、計画装置にあらかじめ種類別に準備されている
・G(r,θ)「線源幾何学係数」
:吸収線量率のデータ間を補う関数
点線源での関数Gp=r2
線線源での関数GL=β/Lrsinθ(θ≠0)
=(r2-L2/4)-1(θ=0)
・G(r0,θ0)「基準点」
:r0=1 θ0=π/2(90°)
c. 線源形状
d. LDR、HDR
E. 照合システム
a. X 線シミュレータ b. CT シミュレータ c. 2D kV/MV 画像取得装置
d. 呼吸同期システム
(2015 46、2014 49、医:2013 59)
〇呼吸性移動対策
・対象
:呼吸による移動長が10mmを超え、
対策で3次元的各方向において5mm以下に低減でき、照射範囲内に腫瘍があることを毎回確認記録
・酸素吸入
:単独では呼吸対策としては不十分
・腹部圧迫
・規則性呼吸学習 (メトロノーム法)
:単独では呼吸対策としては不十分
・呼吸停止法
: Active breathing control 法,深吸気時自己呼吸停止法
胸腹2 点測定式呼吸モニタリングを用いた自己呼吸停止法など
・呼吸同期法
・動体追尾法
(1)追尾法
:呼吸運動に合わせて照射野を移動し照射する方法
(2)迎撃法
:腫瘍またはマーカを透視し、決められた位置に来た時に照射する方法
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